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2017/9/5 投稿

東の奥参り

東の奥参りに行って参りました。
古くから、西の伊勢神宮に詣でることを「西の伊勢参り」、東の出羽三山に詣でることを「東の奥参り」と言い、双方を詣でることは重要な人生儀礼のひとつとされていました。出羽三山は、山形県鶴岡市にある羽黒山、月山、湯殿山の総称で、千四百年以上前に開かれました。羽黒山が現世、月山が前世、湯殿山が来世という三世の浄土を表し、羽黒山→月山→湯殿山の順の巡礼が一般的です。

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まずは、羽黒山に参拝して参りました。

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羽黒山は、数々の文化財があり、五重塔は国宝です。現在の塔は長慶天皇の文中年間(約600年前)庄内の領主で、羽黒山の別当であった武藤政氏の再建と伝えられています。

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羽黒山の山頂にある出羽三山神社には、三山の神々が祀られています。それは月山や湯殿山が冬季は雪で参拝も祭典を行うこともできないので、三山の祭典はすべてここで執り行うためです。ここを参拝すれば三山を巡ったことになるとされる所以です。現在の社殿は文政元年(1818年、江戸時代)に再建されたもので、萱葺の建造物としては日本最大の大きさです。

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続いて湯殿山の参拝に行って参りました。

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湯殿山神社は古来より「語るなかれ」「聞くなかれ」と戒められ、写真撮影も禁止されています。
松尾芭蕉もこの地を訪れましたが、この戒めに従い、奥の細道の中でも多く語ってはいません。「語られぬ湯殿に濡れる袂かな」この句を残しているのみです。
大変神聖な場所で大変神秘的な参拝をして参りました。

残念ながら「月山」への参拝は叶いませんでしたが、神様の山を参拝しパワーを頂いて参りました。