スタッフブログ

2022/12/6 投稿

港区の渓谷

港区のシンボルの一つである東京タワーの足元にみごとな渓谷があるのをご存じでしょうか。東京タワーが建つ場所は、古くは「紅葉山」の名前で親しまれていました。その場所に「もみじ谷庭園」と名付けられた一角があります。日本人初のランドスケープデザイナーと言われた近代の造園家・長岡安平が昭和59(1984)年に作庭した人工の渓谷です。そして、もみじ谷の東京タワー側から、急勾配の崖線が南北に走っており、この崖線の地形を利用しで出来たのが、高低差15mの「もみじの滝」です。大小の自然石を組み合わせた渓谷は、人工とは思えないほど自然が再現されております。谷一帯にはその名の通りもみじが植えられており、晩秋には一面赤く染まった景色を楽しむことができます。

「公園」という概念について誰も明確な答えを持っていなかった時代、東京都の職員だった長岡は独自の発想で作庭に取り組み、全国にその名を知られるまでになったそうです。苦心の末に完成したこの渓谷は今でも訪れる方々の憩いの場となっております。